マッドハッターの保存の壺ブログ
ゲーム、小説、オカルトニュースなど気になったことを、日記として徒然に書いていく予定です。
なかなかに怖ろしかった白内障手術のこと
先週白内障の手術をした。
日帰りでもOKと言われていたのだが、家から少し遠い場所にあること(とは言ってもバスで20分程度だが)、私は瞳孔が開きにくいので診察の度に散瞳薬の点眼に1時間以上掛かること、手術後安静にしていろ、と言われても自宅ではなかなかそうもできないことを理由に入院と言うことにして貰った。
特に時間的なことが大きい。
手術後毎日通院ということになると、結局半日潰れてしまうのだ。

午前中に一人で荷物を持って入院手続き。
一度診察があり、病棟へ。
午後から手術ということに。
30分ごとぐらいに散瞳薬の点眼を受け、さらに手術の一時間前ぐらいに鎮静剤?の筋肉注射を受ける。
気分が落ち着くから、とのことだった。
下はスウェット、上は半袖Tシャツでその上に手術衣を着る。
半袖Tシャツなのは抗生物質の点滴があるからとのこと。
時間になると車椅子に乗せられ、看護師さん(女性)に押して貰って手術室へ。
「身体が動かない病気じゃないのに申し訳ないですね」
と言うと、
「転ぶといけないので」
「えっ」
「さっきの注射の副作用で(笑)」
…そういう副作用もあるのかよ、聞いてないよ(汗)。
が、結局のところこの薬のおかげで救われたのかも知れない。

手術室の前で名前と生年月日、どこの手術をするのかを確認される。
患者の取り違えがないように、ということもあるのだろうし、ひょっとしたら鎮静剤の効果を確認する意味もあったのかもしれない。
書き忘れたが、病棟に案内されてすぐに名前、生年月日、バーコード入りのリストバンドをされている。
これも取り違えや替え玉(なんの意味があるかわからないが)防止のためだろう。

髪をまとめて手術用の帽子を被り手術室に入ると、診察を担当してくれた医師が。
この方の執刀となる。
「歯の治療みたいなもの」と言ったのも彼だ。
車椅子から手術台というか、それこそ歯医者の診察椅子の様な物に移動。
胸から下に厚手のシートを掛けられ、抗生剤の点滴、鼻には酸素吸入のチューブがテープで固定される。
さらにヘッドレストが倒れて顔を上向きにされ、顔の上にもシートが。
穴が空いており手術をする左目だけが露出している状態。
重度の白内障、と診断された目しか外を向いていないので、このあとは何をされているのかはぼんやりとしか見えない。
目を開いたままにさせるためにこれまたテープで固定され、さらにその上に幅広の透明テープのような物を貼り付けられたような。
そのテープが外側から鋏で切られたようだ。
つまり手術する部位のみ、最小限の部分を露出させている状態にされたようである。
洗眼され、さらに麻酔用の目薬が点眼…というよりダクダクと左目に浴びせかけられる。
強いライトを照射され、これ以後は執刀医がその光を遮る際に生じる影ぐらいしか見えなくなる。

白内障の手術は以下のような手順で行われると聞いていた。

1.曇ったレンズを取り出す。レンズは袋状のものに入っているのでその袋に3mmぐらい切り込みを入れる。
2.レンズはもっと大きい(直径1cmぐらいだったかな)ので切り裂いた穴から機械を入れて砕いて取り出す。その際超音波を使用する。
3.古いレンズを取り除いてから新しい人工のレンズを入れる。

3mmの穴からどうやって1cmのレンズを入れるんだろう?と聞いてみようと思っていたのに忘れていた。
新しいレンズは液状、またはゼリー状で袋に入ってから固体化する?とか、あるいはソフトコンタクトレンズのように曲げられる素材であるとか??
ネットでググればわかるのだろうが、まだ調べていない。

というわけで手術は開始された。
目に触れられているのはわかるのだが痛くはない。
あ、今メスが入ったなというのはわかる。
わずかに目の表面がひっぱられるような感覚があるからだ。
やがて超音波を使ってるのかな、と思える甲高い機械音が聞こえてきた。
ちょっと違うが歯医者のドリルの音のようでもあった。
…この時間が長かった。
最初は眩しいと思っていてそれが苦痛だったのだが、もはや殆ど何も見えなくなった。
ただ私の想像上の産物なのか、あるいは目から入る情報がそう見せているのか、ぐるぐる渦を巻く模様のような物が脳裏には浮かんでいた。
真っ暗ではなく、一面濃いチャコールグレー。
その中に黒い渦巻きがいくつも見える。
目を開けているのに見えない、見えているはずの物が見えない、というのがひどく居心地が悪かった。
あの鎮静剤がなかったら、ストレスでかなり激しく身体をよじらせたかも知れない。
しかし私が動揺していることは医師にも伝わったようだ。
「目を動かさないで、ただぼんやり何も見ずに上を向いていていて下さい」
といわれても、もはや見える物ってのがない。
見える物も無いのに「何も見ずに」ってどういうことだ。
この時、意識が飛んだ…と思う。
そして気がつくとまだ同じ状態が続いている。
この瞬間が永遠に続くように思われる…等と言うが本当にそんな感じだった。
その後ももう1度意識が飛んだと思う。

先日は「SANチェックに失敗してINTロールに成功」と書いたが、INTロールに失敗したから気絶出来たのかも知れない。
そしてそれはあの鎮静剤のおかげだったのかも。

やがて機械音はおさまり次のシークエンスに入ったようだ。
この段階ではそれほどのストレスは感じなかったのだが、顔にかぶせられたシートのおかげでひどく汗をかいていた。
汗のためテープが外れたのか、酸素吸入用のチューブが頬の方に垂れ下がってきて、その触感がなんだかひどく気持ち悪くなってしまった。
無意識に左手を動かして位置を正そうとするが、身体はシートに覆われているので上手くいかない。
「ごそごそしない!」
と医師に叱られた。
事情を訴えたが(局所麻酔なのでもちろんしゃべれる)、「そのままで大丈夫だから」とのことで手術は続行。
やがて…
「はい、もう終わるからね」
と、言われてから顔のシートを取り外されるまでがまた長く感じた。

やっとシートを剥がされて、気分が良くなった。
「凄い汗だね、そりゃ暑いわな」
と人ごとのように笑う医師。
その日は20℃以上ある暖かい日だったのだ。
手術は終わったとは言われたが、やはり左目を開けているのに何も見えない。
「先生何も見えません」
と言うと、
「ずっと強い光が当たってたからすぐには見えないよ」
とのことで眼帯を当てられた。
やはりあの渦巻きは私の脳が作り上げた幻覚だったのかな?
やたらと長く感じたが、手術の時間はほんの40分程度だったらしい。

車椅子で病室に戻り、ベッドに横たわるとうつらうつらしてしまった。
疲れたのか、頭がぼんやりしているというか…これもあの鎮静剤の副作用だったのかも知れない。

手術後はすぐに歩いてもよい、と言われていたのでトイレなどの心配はなかったが(オムツは流石にゴメンだ/汗)、給湯室にお茶をとりに行ったりで病室から一旦出ると自分の病室を探すのが大変だった。
眼帯に片眼をふさがれて視界は狭い。
しかも同じような病室ばかり続いている廊下だ。
一部屋ずつ部屋の前の名札を確認しながら自分の病室を探していた。
多分翌日だったと思うが、私の病室の名札の横に造花のちっちゃな花かごがテープで留められていた。
おそらく私のために看護師さんがつけてくれたのだと思う。
手術の日の担当の看護師さんかな。
とてもありがたかった。
面と向かって尋ねるのも大人げないような気がして訊きそびれてしまった。
退院の時に入院生活に関するアンケートがあったので、花かごの気遣いにとても感謝していることを書いておいた。

手術の翌日、点眼のため病室の窓際で眼帯を外された。
その日は雲一つ無い晴天だった。
空ってこんなに綺麗な青だったっけ?と思った。
白内障手術をしたとは言え元々視力は高くないわけだが、こんなに綺麗な空は初めて見たような気がして感動した。
空の色を反射して家々の瓦屋根や窓硝子も微妙に青くみえるような気がする。
そのそれぞれが、また微妙に異なった色合いを放っている。
青という色にこれだけのヴァリエーションがあったのか。
と、まさに心を洗われるような気持ちになった。
大げさではなく、本当に。
病室の窓が東側を向いていたので、翌朝は日の出を待って日の昇るのを見ていた。
眼帯がちょうど上手い具合にずれていたので(笑)。
微妙に色合いを変える山の端が美しかった。

手術してよかった^^。
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