マッドハッターの保存の壺ブログ
ゲーム、小説、オカルトニュースなど気になったことを、日記として徒然に書いていく予定です。
火の鳥鳳凰編のこと
先日から書いていた佐野研二郎氏デザイン東京五輪エンブレム、とうとう撤回された。
良かった…と心から思うが、遅すぎる(笑)。

2015.9.1 12:56
佐野氏制作の五輪エンブレム使用中止へ 大会組織委、方針固める


以下引用。

 2020年東京五輪の公式エンブレムが、ベルギーの劇場ロゴに似ているとの指摘を受けるなど批判が高まっている問題で、大会組織委員会が使用を中止する方針を固めたことが分かった。関係者が1日、明らかにした。同日午後、組織委や東京都など開催準備に関わる組織や団体の代表者で構成する臨時の調整会議が開催され、佐野研二郎氏(43)のデザイン見直しや、今後の対応を緊急協議する。

 決定した五輪公式エンブレムの見直しが決まれば極めて異例の事態となる。既に組織委スポンサーはエンブレムをテレビCMなどに使用しており、影響も予想される。エンブレムは五輪開幕まで5年となった7月24日に発表。ベルギーのリエージュ劇場のロゴを制作したデザイナーが「驚くほど似ている」と指摘し、劇場側は8月、国際オリンピック委員会(IOC)を相手に使用差し止めを求めて地元裁判所に提訴したと発表した。


後始末がこれまた大変そうだが、まぁ責任者には責任を取って貰うしかない。
今回の件の裏にある談合体質も徹底的に突き詰めて貰いたいなぁ。

と言うわけでタイトル。
昨日のエントリーで佐野エンブレムの経緯を見ていたら「火の鳥鳳凰編」のテーマ曲と火の鳥のセリフを思い出した、と書いた。
実はこの作品中に、「あらかじめ勝者の決まっている芸術作品の審査」が描かれているからであった。
以下、簡単に劇場アニメ版のストーリーを。

大和の茜丸は彫物師。
鳳凰の像を彫る事が夢で、川上タケルが残した史書を元に筑紫の国へと旅をしている。
野営の焚き火に誘われてやって来たのは、隻眼隻腕の野盗、我王だった。
我王は茜丸の食料、衣服を奪い、あまつさえ彫物師の命とも言える腕に傷を負わせる。
単に両腕が使える茜丸への嫉妬から。

我王は川辺にいた女性を襲い、手込めにする。
事が済んだ後、彼女はハヤメと名乗り我王の献身的な妻となる。
手下を持つようになり、羽振りの良くなった我王だが鼻の吹き出物が悪化。
それはハヤメの薬のせいだ、と手下に吹き込まれ我王はハヤメを殺めてしまう。
しかしハヤメは無実だった。
我王は狂乱する。

茜丸は筑紫の国への旅を続けていた。
ブチと名乗る少女につきまとわれ、迷惑するもまんざらでもない。
が、吉備真備の命を受けた兵士に大仏建立のため都へと連れ戻されてしまう。
最後に見たブチは兵士に刺し傷を負わされ跪いていた。

大仏建立の責任者となった茜丸。
鳳凰の像を彫る夢はどこに行ったのか、とブチの幻影が彼に語りかける。
が、名声に溺れた彼にはその言葉はすでに耳に入らなかった。

大仏殿建立の祝いに彫り物を帝に献上することとなる。
候補者は茜丸と我王。
我王は霊験あらたかな魔除けを彫る彫り物師になっていた…


「火の鳥」の原作は一通り読んでいるのだが、アニメ版の印象が私には強い。
りんたろう監督、演出、わりと好きなのだ(笑)。



以下、ラストまでのネタバレとなる記述があるので注意!












居並ぶ高官、官吏の前で茜丸と我王の「鳳凰の像」が審査される。
茜丸は我王の鳳凰像を見たとたんに「負けた」と自認する。
審査に立ち会った官吏達、吉備真備でさえもそれを内心認めていた。
が、茜丸は虚栄心にとらわれ我王がかつて野盗だった事、腕に傷を負わされた事をアピールする。
罪人の作った像を献上品にはできない、とされ我王は唯一残った右腕を斬り飛ばされ、都から追放される。

茜丸の彫った鳳凰像がおさめられた堂から火が出る。
鳳凰像を救おうとした茜丸は、そこで火の鳥の姿を見た。
鳳凰を彫る、と新たに決意する茜丸に火の鳥は「茜丸、あなたはもう死ぬのです」と告げる。
「死ぬのは嫌だ、やりたい事がたくさんある、それとも死んだらまた彫り物師にしてもらえますか?」と問う茜丸。
「お前は小さな魚に生まれ変わります」と火の鳥。
茜丸の魂とともに火の鳥は天へ飛び立つ。

都の外より両腕を失った我王が火事を眺めている。
襟首にとまったテントウムシを見て涙する我王。
火の鳥が頭上を舞い、我王はその場を去っていく。


ハッキリ言ってあまり救いのない物語だ(汗)。
「火の鳥」は輪廻転生、因果応報を扱った作品。
火の鳥は作中では殆ど神のような存在である。
野盗として幾人もの人の命を奪っている我王に対して、茜丸への罰は重すぎないか?とも思えるのだが…

やはり贖罪の意識なのだと思う。
というか、我王(サルタ)は「火の鳥」シリーズ作中で少しばかり特別な存在。
作中で転生しては罪を犯し、贖罪する運命を担っている…いわば人類の代表とでもいうべき象徴的存在なのである。
我王=サルタの負った来世へも繋がる宿業は「火の鳥宇宙編」で描かれる。



来世まで続く罪とみなされなかっただけ、茜丸の罪はまだ救いがあったのかもしれない。
まだ罪なき魚になれるのだ。

…と手塚世界観で書いてきたが、私はなんだか火の鳥の善悪観には納得出来ないところもある。
「火の鳥」世界ではこれ、で間違いないのだろうし、それはもう完結した作品の中での事なので仕方がないが。
おそらく私が輪廻転生を信じていないから、火の鳥が身勝手に見えるんだろうな…

手塚氏にも迷いというか整合性の問題で悩めるところがあったのだろう。
「火の鳥」シリーズは何度も書き換えられている。
正直、私が通して読んだのがどのバージョンだったのかもよくわからない(笑)。

鳳凰編の我王は後に乱世編で鞍馬の天狗として登場するので両腕を切り落とされて死亡したわけではないようだ。
てか、これだけ生き延びているのは最後の場面で火の鳥が現れた際に、火の鳥の光でも浴びたのか?

火の鳥←ウィキペディア。

東京五輪エンブレムの件は差し戻しになって本当に良かった。
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コメント
お疲れ様です。
アニメの鳳凰編はだいぶ原作を脚色していますが、60分でうまく纏めてありました。りんたろうの絵作りが行き渡っててヨカッタです。
「火の鳥」はたまに友達とどの巻が好きか話題にしたりしてます。わりと陰惨で諦念にあふれた乱世編が好きなんですが(笑)

サノケンと五輪委員会は最後までコメントがあれでしたね。
当方下級国民なので偉いデザイナー様のお言葉理解できず、汗顔の至りであります(苦笑)
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1852184.html
2015/09/02(水) 03:07:19 | URL | @2c #SFo5/nok[ 編集 ]
Re: タイトルなし
お疲れです。

手塚氏の「火の鳥」シリーズでは…
未来編と望郷編が印象強いです。
死ねない身体になった山之辺の苦悩と近親相姦を繰り返し子孫を残すロミの狂気というか…
十代の頃に読んで凄くショッキングでした。

一般国民である私には審査委員会の説明は理解不能でした(笑)。
リエージュ劇場やヤン・チヒョルト展ポスターデザインと似ている事に関して、明確な説明を求めたいですね。
一般国民にもその相似性は理解出来るんで(笑)。

リエージュ劇場側のドビ氏は裁判取り下げないようですし、「パクリをしていない」佐野氏としてはどう弁明するのか期待しております。
ドビ氏側の主張は製作過程やパクリを問題視しているわけではなくて、似ていることを問題にしてますからね。
2015/09/02(水) 20:08:30 | URL | マッドハッター #QxbLVY.o[ 編集 ]
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